非日常standard【short】5

結局、そうこうしているうちに自由登校までの日数があとわずかになってしまっていた。

朝起きてもすっきりしない日が続いた。


「いってくるぅ」


重い足取りであたしはいつもの時間に家を出た。


曇りかぁ…。


電車に乗っている時も憂鬱な思いしかない。


そしていつもの交差点、信号が青になっても渡らない横断歩道。

もうそんな日々にも終わりを告げてしまうのかな…。


そんなことを考えていた時、彼がいつものように、いつもの自転車でやってきた。

なんとなく彼が滲んで見えた。


あたし泣いてるのかな。



と、彼があたしの前を通り過ぎる時、一瞬彼があたしのことを見たように見えた。


あれ


泣いていたかもしれないあたしが変に見えたのかな、それとも眼が滲んでいたせいでそう見えただけなのかな。


あたしは横断歩道を渡り、坂道を登り始めた。