教室に行くと、陽菜はまだ、俺を待っていた。 「佐介くん…?もう話終わったの?」 「あ……いや…」 「?」 「帰ろう、大丈夫だから」 俺は陽菜の手を引いてゆっくり歩き出す。 こんなに好きなのに。 こんなに切ないのは、睦月のことも……好きだから? 今までの『好き』とは違う『好き』が、睦月と陽菜の間で揺れている。 男同士なんて……あり得ないと思ってた。 なのに………。