でも由香里はまだ女子高生。


大人の勝手で由香里の人生を奪うことはしたくない。


それに由香里は3年生。


進路で悩む時期に入る。


進学にしろ就職にしろ、由香里の意思を尊重させたい。


「…浅賀さん?ぼーっとしちゃって、どうかしたの?」


「…ああ、ちょうどお腹が空いたな〜って思ってたんだ。」


気付けば料理はテーブルに並べられていた。


仕事を早く終わらせたせいか、いつもより晩御飯の時間が早い。


でも由香里が作ったおいしそうな料理に、食欲が増す。


「あのね…今日のはわりと自信作なんだ!見かけも味も、たぶん大丈夫!」