時間は夜の7時。


いくら夏とはいえ、蒸し暑い。


待っている間、家族が浅賀さんを呼んだ理由を考えた。


でも考えてもわからないことに、結論は出なかった。


電車が到着して、浅賀さんが私の元に来た。


「遅くなった。…由香里は話が何なのか知ってる?」


「全然知らない…。帰った途端にいきなり言われたから…。」


家族公認になったばかりの私達は、突然の呼び出しに困惑していた。


交際の申し込みとは別な緊張感があった。


家に着き玄関を開ける。


「ただいま〜。連れて来たよ!」


「由香里、遅い!…あ、亮さんは何時でも大丈夫ですから!」