「…浅賀さんも…私の両親の時、こんな風に…緊張した…?」


浅賀さんの気持ちを知りたくて聞いてみた。


「…当たり前だろ。だいたい娘の父親からしたら、彼氏は敵以外の何ものでもないしな。殴られる覚悟してたよ。」


「そうだったんだ…。」


「まぁ、さすがに“娘さんを僕に下さい!”とは言えなかったけどな。」


「あはは!ちょっと見たかったかも。」


「人事だと思って…。そんな歯が浮くような台詞、絶対言わないけど。」


そう言いながら浅賀さんは、ヒーターの温度を少し上げた。


まぁ…浅賀さんがそんな台詞言っても、違和感ないんだけどね。