誘われた時間が平日の夕方なせいか、咲希さんはスーツ姿だった。


「いいのよ、こっちから誘ったんだから。さぁ、座って。」


「あ、はい。でも…今日はどうしたんですか?」


「特になにもないんだけどね。ただ、由香里ちゃんと話したくて。」


「そうですか…。」


急に電話が来たから、どうしたのかと思っちゃった。


「あ、そうそう。亮から仕事の話とか聞いてる?」


「はい。多少ですけど。」


「あのね、今日の午前中にね、亮との仕事が一段落したの!」


「そうなんですか!?良かったです!浅賀さん、本当に疲れてるみたいだったから…。」