「な……なんて格好をしてるんだ!」

俺はベッドの上に座っている東條に
赤面した

「あの…おばさんが…
こうして待っていると
朝霧君が喜ぶって……」

頭と首に赤いリボンをつけ
手にはチョコを持っていた

服は……

いや
服というよりもネグリジェに
近い感じがするが…

「…ていうか
なんで…ここに?」

「バレンタインデーだから
家に泊まりにおいでって
おばさんが……

さっきおばさんと一緒にチョコを作って
そしたら
朝霧君が帰ってくる時間だから
部屋で待っててって」

東條は真っ赤な顔をしていた

三原との
傷が癒えているかどうかも
わからない東條に
なんてことをするのか

俺は母親に苛立った

「大丈夫?」

俺は制服を脱ぐと
真っ赤な顔で固まっている東條に
上着をかけた

「う、うん
緊張してるけど」

「だよな…」

「うちの母さんが…
その…悪い」

「朝霧君は?
嬉しかった?」

「え?」

「あ…いや、だって
喜んで欲しいし」

「嬉しいけど」

「けど?」

「ちょっと待ってくれる?」

俺は部屋のドアを
開けると
両親が俺の部屋に転がり込んできた

やっぱり