サッカーの試合

俺は応援団長としての任は果たした

三原の応援など
する気はなかったが

誰も
東條と三原、そして俺の関係を知らない

どうして彼氏の試合の応援に来ないのだろう
という、声が聞こえた

あいつのせいで
来れないのだ

何度
言いたくなったか

言ったところで
東條が悪者にされてしまう

だから
俺は黙っていた

そして
試合終了後

三原を呼び出して
殴った

応援で疲れ果てた俺の口は
声が出ない



喧嘩の状況を
傍からみたら

俺が一方的に
襲ったように見えたようだ





だから
俺だけが
処分を受けた

殴った理由は

声が枯れるまで応援したのに
なぜ試合に負けたのか


ということになった

俺は何も言っていない

弁明もしなかった

声が出なかったし
言いたいとも思わなかった

だが
三原は
あることないこと
ぺらぺらと
話した

そして俺だけが
悪者になった

見た目も悪そうだしな