俺らの関係に進展はなかった

三原と東條の関係に
変化がない限り

俺と東條の関係も
変わらない


クリスマスが近づく

高校サッカーも
近づく

三原は部活漬けになるように
俺も
サッカーの応援のため
発声練習や

応援の練習をする

吹奏楽部と合同でやることも多い





練習が終わって
俺は教室に戻ろうと
廊下を歩いていた

男女の争い声が聞こえた

教室に近づくにつれ

その声が誰だか
判明する


東條と三原だ


『俺は試合が近いんだ!
我が儘を言うなよ』

『我が儘じゃないっ
前々から言ってたよ?
受け入れてくれないだけじゃない』

『何だと?
俺のやることに文句があるのかよ
付き合い始めて
4ヵ月しか経ってないのに
別れたいってどういうことだよ』

『だから…』

『何が不満だ?
部活がどんなに大変でも
ちゃんとメールも電話もしてるだろ?

それともエッチかよ!
無理やりやったのは
悪かったって謝っただろ?』

『そういうことじゃないよ』

『とにかく俺は
試合前で大変なんだっ!
別れる気はない

下駄箱で待ってるから
気持ちを落ち着かせたら
降りて来い』

ガラッと戸が
開いた