――まさか、 あの子娘なんかに 彼が恋をしてしまうなんて。 あの二人の幸せそうな顔、それが頭から離れない。 瑠美と遊んでいる俊光を見ると、腹立たしくて仕方なかった。 ―何て人なの。 生徒と恋愛だなんて。 けれど、あんな若い小娘だ。 きっと長くは続かないだろう。 浮気は眼をつぶろうと決心していた。 彼と寝室を別にした時に既に覚悟を決めていたのだから。 その時はそう思っていた。