自分は頭が悪い。


だから綾美のことなど数日したら忘れてしまった。

たまにふと思い出すくらい…


いつの日か、小雪と自分は綾美の話をした。

「綾美からメールが来てさぁ~」

小雪が言ってきた。

綾美は部活全体と縁を切ったわけじゃないんだ…

自分は何か嬉しかった。

小雪は携帯をいじって自分に画面を見せる。


内容は自分が綾美のことどう思ってんのか気になる、とのことだ。


「で、結局どうなのよ?」
「…どうって言われても…今は音信不通だしなんとも言えねぇよ。」
「え!綾美のアド知らないの?」
「アド交換したけどもう変えたらしい」
「何で聞き直さないの?!」
「だってめんどくせぇし。」


自分がそう言うと沈黙が流れた。


口を開いたのは小雪。

「…驚かないで聞いてね。」

小雪はそう言うと自分に耳打ちをして来た。

どうやら綾美は自分のことが好きだったらしい。

友達としてじゃなくて、恋愛感情で。


「は…?!んなわけねぇだろ?!」

自分は笑って驚きをごまかした。


でも小雪の表情は崩れない。