公園のベンチに座り凌馬は話しだした。 冬の寒い冷たい風が頬を切る。 「俺が殺されかけた時、店長に拾われたんだよ」 十年程前に、ヤクザに絡まれボッコボコにされた凌馬を拾ってくれたのが店長。 凌馬の両親は小さいときに亡くなって施設で暮らしてた。 「何も言わないで置いてくれてさ、そんな生活が一年くらい続いて俺、少しでも恩返ししたくて昼は、喫茶店、夜はホストで頑張ってたんだよ」