必死に涙をこらえて立ち尽くしていたあたしの手を誰かが引っ張った





『柚…』


後ろにいたのはサングラスに帽子とオシャレに変装した柚だった



『利香さん!!探しましたよ~…待ち合わせ場所にいないからって…あれ?!』



『ドタキャンされて浮気現場目撃ってゃっ…惨めすぎ…』



ニコッと柚に笑いかけた。



柚はムッとした顔になり、あたしの手を引いてズンズンと歩きだした。



祐一のいるカフェ目指して。