***

「ふぁああ、ねむぅい」

ゆうりは猫の様にきゅ~っと伸びをしてから弾ける様な笑みを浮かべた。

「ごめんね。今日あたし、一緒に帰れないや」

私が、えっ、と呟くとゆうりはVサインを作った。

「今日ね、彼氏できたから。デートに行くんだぁ」

そう言われて、私はたいして驚かなかった。
そっか、頑張ってね――そう言うだけ。