２／３友達

心臓が落ち着く間もなく、カツヤの家に意外と早く到着した。

「ここ。どうぞ上がって下さい。」

カツヤは丁寧な口調で門を開けた。

そっと顔を上げると・・・。

うわ。

きれいなおうちー。

すっごいおしゃれな外観。それに大きいし。

カツヤって、結構おぼっちゃんだったのかも。

一礼して、ゆっくりと門をくぐった。


玄関を入る。

ひんやりとした空気。

誰もいない静けさ。

そして、カツヤの匂い。


ふぅ。

またドキドキしてきたよ。

今日はきちんとタイスケと勉強を続けたいって話するんだったよね。

なんだか忘れちゃいそうだよな。

カツヤに居間に通してもらう。

ふかふかソファーがデン！と存在をアピールしていた。

「ここ、いい？」

「ええ、どうぞゆっくりして下さい。俺、何か飲み物入れます。紅茶、コーヒー、コーラ、あとはぁ、あ、オレンジジュースもあるな。どれがいいですか？」

「じゃ・・・。コーラ。」

こういう時も、コーラが落ち着く。

なるべく普段通りにしなくちゃ。