2/3友達

「じゃ、カツヤのおうちにお邪魔しよっかな。」

カツヤから目をそらして言った。

なるべく普通に。

動揺を隠して。

すると、カツヤがくくくっと肩を揺らして笑った。

「ナツミさん、やっぱかわいいわ。俺、そういうとこが好きなんだよね。」

か~っ。

顔が熱い。

いかん、なんだかカツヤのペースに呑まれる。

今日は、私が大事な話をしようとしてるんだから、こんなにカツヤのペースになってたら、言いたいことの半分も言えない。

「俺んちは、隣町。ここから歩いて15分ほどなんです。いいっすか?」

「うん。」

もうそれしか言えなかった。

心の内側で大きく深呼吸する。

これから、カツヤのお家に行く。

たった二人きり。

いきなり?!

でも、こういう話は確かに二人きりで、ゆっくりしたいよね。

どうなっちゃうの?私!?


震える心臓を押さえながら、カツヤの後ろ姿について行った。