2/3友達

「俺のこと、前向きに考えてもらえますか?」

すごく頭のいい人の告白。

付き合うわけでもなく、付き合わないわけでもなく。

まずはお友達からってわけでもなく。

その返事はどんな風にでも受け取れる。

カツヤの知的な瞳がきらりと光った。

ドキッとする。


その瞬間、自分でもよくわからない、自棄っぱちな気持ちが口からこぼれていた。


「っていうか、付き合ってみよっか。」


カツヤは目を丸くした。

明らかに驚いている。

まさかの返答に。

そして、私も自分の言ったことの重大さに驚いていた。

もう後にはひけない。


「え?いいんっすか?」

「うん。付き合ってみないと色んなことわからないでしょ。」

「でも・・・。」

「でもって、何か問題でもある?」

「タイスケさんは・・・本当に大丈夫なのかな・・・。」


どうして、そこでタイスケの名前を出すかなぁ!


「タイスケなんて関係ないじゃない。ただの友達なんだから!」

興奮したのか、少し声が大きくなった。


「おう。お前ら付き合うんだ。」

すぐ後ろでタイスケの声がした。