「仲が良いんじゃなくて、タイスケに無理矢理ひきとめられて馬鹿話に付き合わされてるだけ。」
「ちぇ。」
タイスケは横で舌打ちした。
カツヤは短い前髪をかき上げて、少し笑った。
「じゃ、お先に行ってます。」
カツヤは一礼すると、足早に更衣室へ入って行った。
かわいいよね。カツヤって。
笑顔がすごくキュートで、部内の後輩に聞いたら、結構モテるんだって。
わかるわかる。
色が白くて、首が長くて、とても剣道やってる風には見えない繊細さがあるんだよね。
「何見とれてんだよ。」
タイスケが面白くなさそうに、私の方を見ていた。
「見とれてなんかないわよ。でもさ、カツヤって結構モテるらしいよ。」
タイスケはそばにあった小石を蹴って、
「そんなことどうでもいいやい。」
と口をとがらした。
はぁ。子どもみたい。
「でさ、明日さ、どうすんのさ。映画でも観てさ、お前の進路の相談のってやってもいいぞ。」
「なんで映画を観なきゃなんないのよ。結局自分が観たいだけなんじゃないの。」
「じゃ、観なくていい。」
「何よそれ。」
いつも、そんな風に行くか行かないかの会話をしながら、最後には行くことになるんだよね。
我ながら情けないんだけどさ。
「ちぇ。」
タイスケは横で舌打ちした。
カツヤは短い前髪をかき上げて、少し笑った。
「じゃ、お先に行ってます。」
カツヤは一礼すると、足早に更衣室へ入って行った。
かわいいよね。カツヤって。
笑顔がすごくキュートで、部内の後輩に聞いたら、結構モテるんだって。
わかるわかる。
色が白くて、首が長くて、とても剣道やってる風には見えない繊細さがあるんだよね。
「何見とれてんだよ。」
タイスケが面白くなさそうに、私の方を見ていた。
「見とれてなんかないわよ。でもさ、カツヤって結構モテるらしいよ。」
タイスケはそばにあった小石を蹴って、
「そんなことどうでもいいやい。」
と口をとがらした。
はぁ。子どもみたい。
「でさ、明日さ、どうすんのさ。映画でも観てさ、お前の進路の相談のってやってもいいぞ。」
「なんで映画を観なきゃなんないのよ。結局自分が観たいだけなんじゃないの。」
「じゃ、観なくていい。」
「何よそれ。」
いつも、そんな風に行くか行かないかの会話をしながら、最後には行くことになるんだよね。
我ながら情けないんだけどさ。



