自分の席に戻ると、力が抜けてそのままテーブルの上に突っ伏した。
タイスケがこちらをちらっと見る。
「やけに遅かったじゃんか。道にでも迷ってたか?」
突っ伏したまま、顔だけタイスケに向けた。
「カツヤと彼女に会ったわよ。」
「は?」
「こないだカツヤと一緒に歩いてた、あの例のきれいな彼女さん。どうやらこの大学みたいよ。カツヤとすぐそこで遭遇したわ。」
タイスケは鉛筆をテーブルの上に置いた。
「まじで?」
「うん、びっくりしたわよ。それにさ、彼女ってば、すんごく感じ悪いんだから。」
タイスケはニヤッと笑った。
「そういうのを負け犬の遠吠えっていうんだよ。」
「な、なによー。いくら彼女がきれいでも、あんな感じ悪かったら私以下だわよ。」
「へー。どう感じ悪かったんだよ。」
「なんかさ、私のこと頭からつま先までじろじろ見て、小馬鹿にしたように笑ったのよ。」
「はは。笑えるね。」
「何が笑えるのよ。」
タイスケのバカ。
「で、お前は『何してんの?』なんて聞かれなかったわけ?」
あ。
思い出した。
タイスケとK大目指してるなんて言っちゃったんだった。
タイスケがこちらをちらっと見る。
「やけに遅かったじゃんか。道にでも迷ってたか?」
突っ伏したまま、顔だけタイスケに向けた。
「カツヤと彼女に会ったわよ。」
「は?」
「こないだカツヤと一緒に歩いてた、あの例のきれいな彼女さん。どうやらこの大学みたいよ。カツヤとすぐそこで遭遇したわ。」
タイスケは鉛筆をテーブルの上に置いた。
「まじで?」
「うん、びっくりしたわよ。それにさ、彼女ってば、すんごく感じ悪いんだから。」
タイスケはニヤッと笑った。
「そういうのを負け犬の遠吠えっていうんだよ。」
「な、なによー。いくら彼女がきれいでも、あんな感じ悪かったら私以下だわよ。」
「へー。どう感じ悪かったんだよ。」
「なんかさ、私のこと頭からつま先までじろじろ見て、小馬鹿にしたように笑ったのよ。」
「はは。笑えるね。」
「何が笑えるのよ。」
タイスケのバカ。
「で、お前は『何してんの?』なんて聞かれなかったわけ?」
あ。
思い出した。
タイスケとK大目指してるなんて言っちゃったんだった。



