2/3友達

短くため息をつくと答えた。

「ないない。絶対それはない。タイスケが私のこと好きだなんてこともないし、私が・・・私が好きだなんてこともない。」

ハルナはにっこりと笑ってミズキと目を合わせた。

「本当ですか?よかった。」

よかった?

「すみません、急に変なこと聞いちゃって。私それだけがずっとずっと気になってて。ありがとうございました。」

ハルナはぺこりと頭を下げると、ミズキの手をとって小走りに駆けていった。


あの・・・。


一人ぽつんと道場の前に取り残された私。


気が付けば日も沈んでもう結構な薄暗がり。

こんなところに一人って、よく考えたらかなり怖いよね。


って思った瞬間、誰かに背後から腕をつかまれた。

「ひゃっ!」

思わず声が出た。


そして、そのままむぎゅっと抱き締められる。

うわっ。

誰?

痴漢??!

誰か、助けてー。

焦れば焦るほど、声が出ない。

体も硬直して動けない。

一体、何?