繚乱狂宴

「じゃ、そろそろ戻りましょうか」

幽の声により、幸せの時間は終了する。

幸せの時間を開始させた者が、終了させることは必然だろう。

ああ、と軽く返事をし、帰路へと向かう。

幸せな現実から、悲しい現実へ。

また廃棄物の脇道を通る。

捨てる奴等の思考が理解できない。

それでも、仕方ないコトなのかもしれない。

今の自分には、どうしようもないことだ。

廃棄物の山を、半分ほど遠回りする。

直後、草がざわめいたと思うと、

一匹の野犬が鋭い牙を見せつけながら飛び出してきた。

戦意が込められた瞳を見ると。