繚乱狂宴

「よっ……と」

草影から身体を出すと、そこにあった光景に目を奪われる。

「ほぉ……」

思わず感嘆の声が口から漏れてしまうほど。

「どうです? 良い所でしょ?」

幽はこちらを見て、ニコリと微笑む。

そこは、大きな広場、みたいだった。

周りは木々に囲まれ、独立感を発し、

奥にある小さな池が月の光を反射し、蒼く光っている。

空を見ても、一面の星のみ。

静かな空間。まさに絶景だった。

「ここは、ボクのお父さんに教えて貰ったんです。あの時は、廃棄物なんてなかったんですけどね」

バツが悪そうに幽は笑う。

「ここ、気に入りました?」

「……ああ。とても、良い所だな」

幽は屈託のない笑顔を作る。

それに連れられ、少し笑ってしまった。

「あ、センパイ笑った」

それを可笑しそうに指摘される。