148㎝の王子様

でも結局チョコを買ってしまった。

帰り道。あたしは上の空だった。

千春の話しもあまり聞いていなかった。

そんなあたしを見兼ねてか束莎が言った。

「千春。あんた“友達以上恋人未満”のこと気にしてんの??」

ドキッとした。図星だったし……。

「あんたばか??」

「なっ…!あたしは真剣に悩んでんのに!!」

どうしたらいいかわかんなくて…。

「あんたそれ、甘えてるだけじゃないの?」

束莎はぴたっと足をとめて言った。

甘え…てる???

「悩んでるふりして、逃げてるだけじゃない。」

逃げてる…??あたしが?

「どうしたらいいかわからない?そんなの考えようとしてないだけじゃない」

「逃げてなんかない…」

束莎はあたしの肩をがしっと掴んでいった。

「いぃ?千春。“どうする”じゃなくて“どうしたいか”よ。」

束莎の言葉が胸に響く。

「千春がどうしたいかよ。沢村とこのままでいいんだったらいい。けど、嫌だったら」

あたし…は…、あたしは、

「このままの関係なんて嫌だ。でも告白する勇気はまだ…ない。けど、チョコはちゃんとあげたい」

束莎の目をみてちゃんといった。

「…千春がそうしたいんだったらそうしなさい?」

“どうする”じゃなくて“どうしたいか”。

やっとわかった。恋は………

「思いたったらすぐ行動!!だね。束莎!」

その言葉に束莎はしばらくぽかんとしていたけど、

「そうよ!!それでこそ千春よ!」

とびっきりの笑顔でそう言った。