スタジオの大きな扉をバンと開いて出て行く後ろ姿をただ突っ立って見ていると 「琉生、なにしてんだよ!早く追いかけろ」 そこへ遼がやって来た。 「オレはお前みたいに…簡単にアイツにキスできねぇんだよ」 イラついてるのはオレの方なのに… 「琉生…お前、それ本気で言ってんのか?」 遼がオレの首元をガシッと強く掴み…いつになくマジな顔を見せた。 「お前…なんもわかってねぇ。撮影前に美羽ちゃん、俺にこう言ったんだぞ」