そんな俺の重たい気持ちとは反対に撮影は順調に進んでいき 「じゃぁ次はラストのシーン撮るぞ!」 監督の声が現場に響き、最後のシーンの撮影が開始された。 演技とは言え、美羽が恥ずかしそうに俯きながら遼に本命チョコを手渡し 遼がそれを受け取るとキラースマイルを向け 「顔、上げろよ…」 と言って、人差し指で…クイッと小さなあごをカッコよく持ち上げ──・・・