ピロリン、ピロリン……。

次々と電子音が響き、薄暗かった部屋に明かりが灯っていく。

周りの生徒用パソコンのモニターに電源が入り動き始める。

もちろん、この部屋の中に私たち以外は誰もいない。

「せ、せんせっ……今度は待たなくて良かったみたいですよぅ」

佐藤は私の腕により強く抱きつくようにして背中へ隠れる。