すると佐藤は唇を尖らせた。

「これ、昨日せんせに没収されて、おばあちゃんにすっごく怒られたんですぅ!! 無くさない様、持っとくんです」

「掃除機や他の道具じゃ代用できないのか?」

「掃除機は同じ風の力だから、飛べるとは思うんですけど、これ一応家宝らしいので。私、うちの掃除機と相性悪いし」

「これが家宝なのか?」