「ところで佐藤」

「はい?」

「何故キミ、それを持ち歩いているんだ? 邪魔だろ?」

佐藤は、私が昨日没収したほうきを肩に担ぐようずっと持ち歩いていた。

その姿はどう見ても不自然で、他からはまるで私が彼女に罰掃除でもさせているように見えるだろう。

触れないでおこうかとは思ったが、やはり、気になって聞いてみた。