「すいませんでしたー」

「ごめんなさーいっ」

そう口々に謝りながらバタバタと騒がしく階段を下り、私の脇を通り過ぎて廊下を全力疾走で昇降口の方へ向かっていった。

どうやら、廊下は走らないということも理解できてないらしい。

ひとつ、溜息をつき、週番の仕事に戻ろうとして、


頬にひやりとした空気を感じた。

「……風?」