と、相変わらず頓珍漢な事を聞いてくるので、それは、無視し私は廊下へ向かった。

「早く次へ行くぞ。違う意味で勘違いされると困るからな」

「違う意味?」

「明日のニュースに出る羽目になる」

「はい?」

そうでなくとも、昨今、教員の不祥事が多くて肩身が狭いのに、こんな事で勘違いなど冗談ではない。


廊下まで出ると、佐藤が追い付いてきて、

「次は校長室前です」

と行く手の廊下の先を指差した。