「せんせ、ここです」

と案内されたのは、一階にあるトイレだった。

「……」

真面目に案内する彼女の頭上のプレートはここが『女子用』であることを主張している。

どこまで本気なのかわからないが、彼女の言う『死に顔が映る鏡』とやらが、ここにあるらしい。

彼女の言葉だけでは検証できないので、わざわざ出向いたのだ。