にも関わらず、なぜ、竹ぼうき一本で宙に浮くことが出来たのか?

そう聞いた私に対する、彼女の答えがそれだった。

「……」

「……」

間。

私は、煙草の煙と一緒に溜息を吐きだした。

少し黙って、彼女の出方を観察してみた。

私に冗談を言っているのかと思ったが、どうも、違うらしい。

笑わない私に対して、がっかりした風も無く、にこにことさっきの笑顔のままだ。