その言葉にひとつ頷き、瓶の蓋を握り直す。

密閉された瓶の中の空気が元に戻るため縮もうとする力を感じながら、それよりもわずかに強い力を加えて蓋を引くと、ポンと音を立てて、数年前から閉じられた密閉瓶の中に現代の空気が流れ込んだ。

少し揺すって中を確認すると、やはり、白い粉の中にピンク色をした何かが埋まっているようだ。小さく折りたたんだ薄い紙のように見える。