屋上から宇宙へと遮る物が無いはずの場所で、

なぜか、彼女が非常識にも遮っていた。


月と同じく、宙に浮かんで。

おとぎ話に出てくる魔女のように竹ぼうきにまたがり、うちの学校の制服を着て。


私の脳はすぐに演算処理を終え、彼女の名前を確認した。

「佐藤っ!?」