見知らぬ男の子と一緒に廊下を歩く。

彼は薄暗い明かりの中でもはっきり分かるほど青白い顔をしていて、いかにも病的な印象を受ける。

というよりも、生気が感じられないといったほうがいいかもしれない。

彼からは全く生きているという感じが伝わってこない。

長い闘病生活で疲れ果てているのかもしれない。

そんな相手に道案内をさせているのはどうかと思うんだけど背に腹は変えられないし、それに彼が笑顔を絶やさないから、私は素直にその厚意に甘えることにした。