クロは辺りをきょろきょろと見回し、気配探知をした。 何でわかるかって? そりゃ、何年も一緒に居れば分かるよ。 それに一瞬だったけど、目が少し赤くなったし。 クロはまたきょろきょろとする。 私は見つからないように俯き、下の商品を見ているフリをした。 するとクロはあきらめたように、そそくさと宿のほうへ戻っていった。 (…良かったぁ…。) …早く、プレゼント見つけなきゃ。 私はかぶっていた帽子を元の場所に置き、再びプレゼントを探し始めた。