「たっだいま~♪」
ばんっと勢い良く扉から入ってきたのは、もちろんぜぃぜぃと息を切らせているアイル。
「お前、何処行ってたんだ?」
「うっ…。それは置いといて!!」
話を流そうとするアイル。
めんどくさいから深く追求したりはしないが。
「ハッピー・バレンタイン!!」
アイルはそう言うと、何か箱を突き出してくる。
俺はそれを黙って受け取る。
「…って言うか、それってトンジョウビのときに言うんじゃないのか?」
「いいの!…って、トンジョウビじゃなくて…。ま、いいか」
いいから開けてみてよ!というアイルに促され、何か変なリボン?だっけな。そんなのが付いたのを取って、回りの紙も剥がす。
そして最後に箱の蓋を開けると。
「…なんだ、コレ」


