告白をまだしないと決めたあの後、やっぱり奈美にこっ酷く怒られた。
仕方ないのに!!


その日の五時間目。
先生たちは職員会議で、生徒はいつもより早く帰ることになった。

急なことだから奏太さんは知らない…。
今日も迎えに来る、よね。

しょうがない…
いつもの時間まで待つか。

なんて考えてるあたしに、
クラスメイトの一人が寄ってきた。

「ユズちゃん、先輩が呼んでるよ」

チラッとドアのほうを向くと、
そこには森野真吾先輩が立っていた。

森野先輩とは同じ委員会だから、
きっとそれ関係の話だよね。

と思いながら近寄る。

「先輩、どうしたんですか?」

「話があって…ちょっと来てくれる?」

「あ、はい」

あたしたちは1階の出口まで来た。