「本当は分かってた。…んなことやってもお袋は帰って来ねぇし、卑劣感も無くなんねぇこと…」 「…うん」 波に消されそうなぐらい小さい声だったけどちゃんと私の耳に届いてた。 「…でも…それでも誰かのセイにしねぇと…俺が壊れそうな気がしてた…」 そう呟く隆太は…やっぱり綺麗で。 ――すごく寂しそうだった。 「一人じゃないから…」 私の言葉にこの海岸に来て初めて…隆太がこっちを見た。