翌日も全く同じ時間に全く同じ顔ぶれで教室は機能していた。

あぁ、これが青春なのか・・・?!
と暑さから奇妙なベクトルを指す思考が8人の少女達に襲い掛かる。



彼女達は別段仲良しグループでもなんでもなく、たまたま今回補習の為に仕方が無くそこにいるだけだった。
クラスメート、そんなくくりだろう。

だから例えば、其々の交友関係とか家族構成なんかは知らない。知っているのは必要最低限の情報、名前くらいだろうか・・・

むしろ名前すら知らないこの場に居ない他のクラスメートも居るかも知れない。


そんな無機な日常をごく当たり前に送る生活は、安穏とも辛酸ともつかない場所だった。



しかしそれを逸する術を彼女達は持たない。

正確には抗うつもりがないのだ。






脱して何になる?






その先に何がある?








そこには何が待っている?




何もない事を彼女達は感じ、理解していた。


何もなくていい・・ただこの今日が終われば・・・









そんな少女達の平日はこの瞬間をもって崩される。