卓上のハムスターは後ろ足だけで立ち上がると、偉そうにふんぞり返った。

【よーし!全員集まったカ?】

8人は尚も黙って珍獣を見つめる。返事がない事に不満を抱いたのか、ハムスターは1つ咳払いをし少女達の様子を見た。


【聞いてるカ?・・・まぁ驚くのも無理はないけどナ】

それにしても暑いナー、と続け窓の外に目をやってると、ふいにユウリがわしづかみにして視線を合わせるように持ち上げた。かなり訝し気な表情で。


「てめぇ、何者だ??」

【オレ様か?オレ様は“導く者”ダ!】

「・・何だそれ」

【んー、簡単に言うとお前らの監督みたいなもんかナ】

「それで?監督様は一体俺達をどうするつもりなんだよ」

ユウリが掴んでいる手に力を込める。ハムスターは無理無理ぃ!潰れる、と根性で脱出をし教卓上に転がった。
助かった・・・そう思ったのも束の間、不穏な影に覆われ見上げると。決して好意的ではない笑みのクミコが仁王立ちで居た。


【こ・・こ、これから説明するっテ・・・】