「明美が俺様を好きになれば、その意味が分かるよ」

「私がサタンを好きにって…考えた事もなかった」

「何だかショックだ」

「何で?」

「もういい」

サタンの心の声 【俺様だけが明美を好きなんだなぁ…俺様は後、何年待てばいいんだ待ちくたびれた】

サタンの様子が変なので明美は気になっていた…

「サタン?どうしたの?」

「何でもない、それより何か思い出したか?」

「それがね~変な夢を見たのよ」

サタンはその夢が気になって仕方がなかった…

「もしかして!?」

サタンの心の声 【俺様から言ったらダメだったんだ】

「?」

「いいから続けて」

「真っ暗な森に、私と男の子がいて遊んでた」

「…それで?」

「そこで母に起こされたから…」

「そうか…」

「あの夢は何だろうね~」

「ああ」

サタンは考え込んでいたので明美は黙ってサタンを見ていた。真剣な顔でなにやら悩んでいたので…

明美の心の声 【今のサタンに何をしてあげれるのかなぁ…。何で思い出せないのよ!私はどうしたら…あっ!この声って聞こえてるよサタンに】

「ああ、聞こえてる」

「ゴメン」

明美は部屋を出ようとしたので…
「気にするな、待て!何処に行くんだ」

明美はサタンの言った事を無視して部屋から出て行ってしまった…

「サタンの邪魔したくなかったのになぁ…」

明美は階段を降りてキッチンに向かった…

「お母さん?」

「明美ご飯食べるの?」

「今から買い物に行ってくる」

「そう?具合は大丈夫なの?」

「うん、気分転換したいから」

「そう、気を付けてね」

明美は外へ出て行ってしまった…