犬神さまのお嫁さま

 急に引き寄せられた私は前のめりにつんのめって希彦の胸に収まった。

 私は慌ててそこから離れようとしたけれども希彦の力は強く、掴んだ手はびくともしない。


 目の前で必死に抵抗する私が面白いのかそれに気を良くした希彦は私の耳元にそっと唇を寄せた。



 「お前は俺の嫁だ。こうやって俺に守られるのも、身を任すのも当たり前だろ?」 



 凄く甘く低い声に胸がドキンと大きく脈打つ。

 ぞくぞくするほどいやらしさを含む声色に足が震えた。