犬神さまのお嫁さま

 「こら、君!自分のクラスに戻らないか!」



 希彦と先輩悶着の最中にやっと担任としての責務を思い出したこのクラスの担任が声を荒げた。

 …あ、ここ谷川先生のクラスか。
  

 谷川先生は来年定年を迎える頭皮の眩しい小柄なお爺ちゃん先生。

 昔は荒れた生徒と取っ組み合いもしてた、なんて本人は授業の最中に言っていたけどそうは見えない風貌だ。

 まぁこの手の武勇伝って尾ビレ背ビレついでに胸ビレ付きってのが相場だからなぁ。