犬神さまのお嫁さま

 画ビョウに残った匂いを頼りに私達の教室のある南棟からこの北棟まで来たって冗談じゃないでしょ?

 警察犬並じゃないそんな嗅覚!

 だけど希彦はさも当たり前に、そして自信を持ってそう言い切ってる。


 希彦は私を抱え走りながらズボンのポケットに手を突っ込むとそこから私の椅子から剥ぎ取った画ビョウを取り出した。

 取りだした画ビョウを鼻に近付け、くんっと一嗅ぎすると確信を得たようで自分が導き出した答えを口にする。