犬神さまのお嫁さま

 走るスピードを緩めることなく北棟を繋ぐ渡り廊下を突っ走ていると急に太ももをかじられた。

 しかもかじるだけでなく熱くぬるぬるした舌で舐め始める。



 「ちょっとやめ…ぁあ!」

 「名前で呼べ、じゃないとこのまま空いてる教室に入って抱くぞ」 

 「ヤ、ヤダ!絶対イヤ!」



 チロチロと舌先が太ももを這い、吸い上げる唇の感覚に背中がゾワゾワする。

 その不快感に私は目の前の背中を殴るが一向に止める気配は無い。

 止めるどころか犬神は自分の言う事を聞かせるまで舐め続ける気だ。