犬神さまのお嫁さま

 「い、いやまずいだろそれは。ていうかまだ席も決まってないし」

 「今日の午後までに決めれば良いと思いますよ。犬神君は午前中は保健室確定だと思いますし。あ、出席簿にはちゃんと病欠って書いてくださいね」



 うろたえる宮根っちに菜穂は冷静にそう言い放つと一時間目の古典の教科書を捲り始めた。

 あっけに取られていたクラスメイトも菜穂の一言で我に返り1時間目の準備に取り掛かる。

 次の瞬間にはいつも通りの朝の光景に戻っていた、一部を除いて。