大きな木が見える。


すごく大きくて逞しくて。


見え上げるほどに大きいのになんでかとても寂しそうで辛そうだった。



「…ねぇ、どうしたの?」

「             」

「…ひとりぼっち…?」

「             」

「…さみしい、の…?」

「             」

「…だって、そうみえたよ?」



大きな木が、小さく笑った。


だけど楽しそうには――、見えなかった。