少女は完全に怒ってしまった先生を置いていき、学校を出ていった。

「……はぁ…はぁ……あれ?私……いつの間にか歩いてる…まぁいいか……ところで…ここ………どこ?」

自らの足で走って約20分。少女は見知らぬ所へ来ていた。

しかも、森の真ん中に近い横。

「…………もぉ〜〜!!何やってんだ私……。よし!!こっちに行ったら必ず出口だ!!」
そう少女は言い、走って右に走っていった。







ーーーーーが。




「あるぇ~~~…?ここ…どこ?ってか、さっきよりも、さらに迷った!迷っちまったよ!どうするんだ!!私!!!」
と、さらに道を迷ってしまった少女…いや、逆に森の真ん中にさらに近付いてしまった少女はその場にうずくまってしまった。
最悪だ…
最悪だ…
最悪だ……
最………

「……あれ?君……どうしたのかな?」

「ほ…ほぇ?」

少女は情けない声を発し、声のするほうへと振り向いた。そこには、茶髪の髪の少年が立っていた。
「ここの山は結構深いからね…。迷う人が多いんだよね。君もその一人かい?…って、聞いてる?」

「えっ!?ふっ…は…はい?ごめんなさい、聞いていませんでした…。」

少女は、少年の話を一切聞いてなかった。
だって少年の顔をぼ~っと見ていたから。

少女の名は、柊 李加子。



少女…いや、李加子の恋はここから始まる。