ここで言うんだ…。

知ってますって…。

先輩に…届いて…。

ここで動かなくてどぉするの…。

動け唇!!!

「あ…あの…。あの…その…えっと…し…知ってるんです…。」

好き…好きだけど…先輩の幸せをあたしは願ってる。

だから…だからこそ…。

「先輩…彼女いるんですよね…奈七先輩…でしたっけ…。幸せになってくださいね…。あたし…願ってますから…。先輩の幸せ…。」

顔…先輩…びっくりしてる。

こんなこと、言うあたしが馬鹿だよね…。

振られるってわかってるのに告ってるあたしが、馬鹿だよね…。

「はは…そんなにびっくりしないで下さいよ…。分かってましたから…じゃぁ…サヨナラ先輩。幸せになってくださいね。願ってます。」

あたしは最高の笑顔で笑って見せた。

本当は淋しかった。

もう、会えない…。

でもね…心はすっきりしてるんだ。